「大きめ=安心」は昔からの誤解
「子どもの靴はすぐ大きくなるから、少し大きめを買っておけばいい」──これは多くの保護者が信じている考え方です。確かに小さすぎる靴は問題ですが、大きすぎる靴もまた、子どもの足にさまざまな問題を引き起こします。

大きすぎる靴で起きること①:前滑りによるつま先の圧迫
靴が大きすぎると、歩くたびに足が靴の中で前方にずれる「前滑り」が起きます。留め具でしっかり固定できていれば多少は防げますが、留め具のない靴や固定力の弱い靴では防ぎきれません。
前滑りが起きると、靴のつま先に余裕があっても、実際には足のゆびが靴の先端に押しつけられた状態になります。小さい靴を履いているのと、結果的には同じことが起きてしまうのです。

大きすぎる靴で起きること②:疲れやすさと歩き方への影響
の中で足が固定されていないと、歩くたびに足が靴の中で動いてしまい、バランスをとるために余計な力を使います。幼児はその疲労感をうまく言葉で伝えられないため、「すぐ抱っこをせがむ」「歩きたがらない」という行動として現れることがあります。
大きすぎる靴で起きること③:かかとまわりのゆるさ
子どもの足は成長しても、かかとの幅はほとんど大きくなりません。足の長さが伸びるペースに比べて、かかとの幅の変化はごくわずかです。靴をサイズアップすると足の長さに合わせて全体が大きくなりますが、かかとまわりだけが相対的にゆるくなっていきます。これが「かかとを支えられない靴」問題につながります。

正しい「余裕」=捨て寸とは
靴のつま先には「捨て寸(すてすん)」と呼ばれる適切な余裕が必要です。歩くとき、足の長さはわずかに伸びるため、ぴったりすぎる靴では爪やゆびを痛めてしまいます。適切な捨て寸の目安は足の長さに対しておよそ1〜1.5cm程度(規格によって異なります)。
大事なのは「意味のある余裕」を取ること。ただ大きければよいのではなく、かかとをしっかり固定した上でつま先に必要な余裕がある靴が理想です。
まとめ:サイズより「フィット」を優先する
靴選びでは、サイズの数字よりも「かかとが固定されているか」「足全体にフィットしているか」を優先しましょう。大きめを選ぶのではなく、正しいサイズで選び、定期的にサイズを確認することが、子どもの足を守る確かな方法です。